会社で何か問題が起きる。
ミスが発生した。
情報共有ができていなかった。
確認漏れがあった。
納期が遅れた。
すると、対策を考える。
チェックリストをつくろう。
確認者を増やそう。
報告書を提出するようにしよう。
定例会議を開こう。
ルールを追加しよう。
どれも、そのときには必要な対策だったのだと思う。
問題を繰り返さないために、何かを変えなければならない。
だから、ひとつ仕事が増える。
そして、しばらくすると別の問題が起きる。
また対策をする。
またひとつ増える。
これを何年も繰り返していると、
会社の中には、
「なぜやっているのか、よく分からない仕事」
が少しずつ増えていく。
昔起きたトラブルへの対策。
以前いた担当者が決めたルール。
かつて必要だった報告。
誰かのミスをきっかけに増えた確認作業。
始まったときには、ちゃんと理由があった。
だから厄介だ。
無駄な仕事をしているつもりの人は、たぶん誰もいない。
それぞれに、
「こうなった理由」
がある。
ただ、
仕事を追加するときには会議をするのに、
仕事をなくすための会議は、あまり開かれない。
ルールをつくった日は記録されても、
そのルールをいつまで続けるのかは決められていない。
その結果、
問題が起きるたびに仕事は増えるのに、
問題がなくなっても仕事は減らない。
そしていつか、
「人が足りない」
「忙しすぎる」
「もっと効率化したい」
という話になる。
そこでシステムを入れる。
AIを導入する。
人を採用する。
でも、その前に一度、
会社の中に積み重なっている仕事を見てみてもいいのかもしれない。
今やっている仕事の中に、
もう役目を終えているものはないだろうか。
仕事を改善するというと、
何か新しいことを始めるイメージがある。
でも、
ずっと続いている何かを終わらせることも、
同じくらい大きな改善なのかもしれない。
