売上が上がらない。
そんなとき、
「営業を強化しよう」
という話になることがある。
営業担当を増やす。
訪問件数を増やす。
営業研修をする。
問い合わせを増やすために広告を出す。
もちろん、
営業活動そのものに問題があることもある。
でも、
売れない理由は、本当に営業にあるんだろうか。
たとえば、
そもそも商品に魅力がないのかもしれない。
価格と価値が合っていないのかもしれない。
良い商品なのに、
その良さが伝わっていないのかもしれない。
狙っているお客さんが違うのかもしれない。
あるいは、
以前は必要とされていたけれど、
市場そのものが変わっている可能性もある。
こう考えていくと、
「売上が上がらない」というひとつの現象にも、
いろいろな原因がありそうだ。
それなのに、
売上という数字だけを見て、
営業活動を増やす。
もし商品や市場に原因があるなら、
営業担当者は、
売れにくいものを一生懸命売ることになる。
そして売れなければ、
「もっと営業を頑張ろう」
という話になる。
少し苦しい構造だと思う。
これは営業に限った話ではない。
応募が来なければ、求人広告を変える。
問い合わせが来なければ、アクセスを増やす。
生産性が低ければ、作業を速くする。
目の前に見えている数字と、
その数字を直接動かしていそうなものを、
すぐにつなげてしまう。
でも、
原因はもう少し離れたところにあるかもしれない。
だから、
売上が上がらないとき、
営業方法を考える前に一度だけ範囲を広げてみる。
商品なのか。
価格なのか。
顧客なのか。
伝え方なのか。
営業なのか。
市場そのものなのか。
もしかすると、
複数が重なっているのかもしれない。
「売上が上がらない」は、
問題そのものではなく、
何かが起きていることを知らせる結果なのかもしれない。
結果を直接動かそうとする前に、
その手前で何が起きているのかを見る。
そこから始めたほうが、
本当に変えるべきものが見つかることもある。
